けんくら Vol.078  10月は乳がん月間!女性に一番多いがん「乳がん」

乳がん検診の重要性を
知っておこう

 毎年10月は、乳がん月間として検診が推奨されていることをご存知ですか。 この背景には、日本の女性における乳がんの罹患率や死亡率が関係しています。
 今回は、乳がん検診が推奨されている理由や、疾患の原因・症状・治療法についてご紹介します。乳がん検診の大切さをお伝えします。

写真:毎年10月1日にピンク色にライトアップされる東京タワー

10月といえば乳がん月間
「ピンクリボン運動」

 10月は、世界的にピンクリボン運動をおこなう時期と定められています。ピンクリボン運動とは、乳がんに関する知識や早期発見・早期治療の重要性を多くの人に広める運動です。
 1980年代のアメリカにて、乳がんで死亡する女性が増加したことをきっかけに、行政や市民団体、企業が乳がんの早期発見につながる啓発イベントを展開するようになりました。また、ピンクリボンをあしらった商品を展開したり、売上の一部を研究団体や財団に寄付したりする動きも盛んになりました。  
 日本では1994年以降、毎年10月を乳がん月間と設定しています。とくに10月1日をピンクリボンデー・乳がん検診の日として定め、各媒体で乳がん検診の重要性を広める活動をしています。

なぜ乳がん検診が必要?

 乳がんは、女性が罹患するがんの中で最も多く、年間で9万人以上の女性が乳がんと診断されている疾患です。9人に1人の割合で罹患する乳がんは、がんによる死亡原因の上位であり、30代後半から増加するとされています。
 一方で、早期発見をおこない、適切な治療を受ければ治癒につながるのが乳がんの特徴です。
 また、早めに発見することで治療期間や治療費を抑えやすくなります。早い段階で対処できれば、切除手術が必要になっても乳房を温存しながら負担を最小限に抑えることも可能です。
 乳がんは早期発見できれば、決して怖い疾患ではありません。しかし、自分で気づくのは困難です。そのため、乳がん検診を受診し、自分の健康状態を守りましょう。

そもそも乳がんとは?

 乳がんとは、乳房の中にある乳腺にできる悪性腫瘍です。乳がんになると、おもに以下の症状が起こります。

・ 乳房のしこり
・ 乳房にくぼみができる
・ 乳頭がただれる
・ 乳輪がただれる
・ 乳房の形が非対称になる
・ 乳頭から分泌物が出る

 一方で、早期の乳がんの場合、自覚症状がない場合もあります。自覚症状が出る前に検診を受け、適切な検査・治療を受けることが大切です。

乳がん危険因子

 乳がんの原因は、現在の医学でもはっきりわかっていません。一方で、統計的な調査では、乳がんの危険因子が明らかになっています。おもな因子は以下のとおりです。

・ 肥満の人(閉経後)
・ 血縁者に乳がんになった人がいる
・ 初潮が早く、閉経が遅い人
・ 未婚の人
・ 40歳以上
・ 高齢初産の人(出産未経験の人)
・ 良性の乳腺疾患になった経験がある
・ 閉経後ホルモン補充療法・経口避妊薬使用の経験がある

 乳がんの発生、増殖には女性ホルモンであるエストロゲンにさらされることでリスクが高まるとされています。

男性も注意!
1000人に1人が乳がん

 乳がんというと一般的には女性がかかるイメージが強いですが、米国のデータによると、生涯において男性の約1,000人に1人が乳がんを罹患する計算となっています。2021年のデータによれば、日本における乳がん全体のうち、0.7%が男性患者です。
 近年、乳がんは増加傾向にあり、男性も例外ではありません。女性患者は40代〜60代に多く見られますが、男性患者は60代〜70代が多い傾向にあります。
 男性の乳がんの症状には、腫瘤(しゅりゅう)の出現、乳頭の変形や乳頭からの出血などが含まれます。腫瘤は多くの場合、痛みを伴わないため、発見が遅れることが少なくありません。
 男性においても、日常的に自身で乳房を触れてみて、異常がないか確認するセルフチェックが有効です。乳がんの早期発見・治療のためにも、違和感を感じた場合にはすぐに医療機関を受診することが大切です。

乳がんセルフチェック!

 乳がんの検診を受けると、がんの早期発見につながりますが、ほとんどの場合、2年毎にしか検診できません。場合によっては、検診と検診の間のタイミングで乳がんになる可能性もあるため、なるべく毎月セルフチェックを行いましょう。
 チェック時は、乳房にひきつれやただれ、しこりやへこみなどがないかを入念に確認してください。おもな確認の仕方は以下のとおりです。

①鏡の前に立った状態で確認

 正面から乳房を確認し、頭の後ろに手を組んだり、ばんざいをしたりして確認しましょう。

②指で乳房を触って確認

 親指以外の4本の指で「の」の字を書くように乳房を触ったり、つまんだりしてみてください。同時に脇の下も細かくチェックしましょう。

③仰向けの状態で確認

 背中に座布団やタオルを敷き、脇の下から乳房全体をしっかり確認してください。

 乳がんは、パートナーが最初に気づくこともあります。日常的に一緒に過ごす中で、乳房のしこりや形状の変化、乳頭の異常など、普段と異なる身体の変化に気づくケースがあるためです。パートナーの協力は、早期発見に繋がることがあり、治療の開始を早める可能性も高まります。互いにセルフチェックの意識を持ち、身体の変化に注意を払うことが大切です。

>>次回、けんくら Vol.079は 10月18日(金)深夜24時更新!

次回は、「気になる乳がん検診!予防できる?」をお送りします。


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頭上腕伸ばしストレッチ

1セット:10回
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①椅子に座り、足を肩幅に広げる。

②両手を組み、天井に向かってまっすぐ腕を伸ばす。この時、できれば腕を耳より前に出さないようにする。(体に痛みがある場合は無理をしない)3秒キープしたらゆっくり腕をおろす。
これを10回繰り返しましょう。

耳などに痛みを感じたら、すぐにやめましょう。痛みが続く場合は、医療機関を受診してください。

>>次回、けんくら Vol.079は 10月18日(金)深夜24時更新!


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