

今回は、Vol.070の続き
「STSS」の診断・予防編です!

前回のはなし(Vol.070)のおさらい
前回は劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の症状や感染経路をご紹介しました。今回のお話は…

STSSの診断方法は
STSSを診断するために、さまざまな検査方法が存在します。医師に相談のうえ、適切な検査を実施し、正確な診断を受けましょう。
①微生物学的検査

微生物学的検査には培養検査と迅速診断の2種類があります。培養検査の場合、抗菌薬の投与と並行しながら血液培養を2セット採取しなければなりません。血中の菌が多い場合、数時間で陽性になる場合があります。
迅速診断としては、感染部位と思われる箇所のグラム染色(細菌類を色素によって染色する方法)をおこないます。
②CT・MRI検査

STSSが最初に感染した部位を特定するために有用な検査方法です。一方で、発症して間もないタイミングの場合、感染兆候が画像上明らかでないケースがあります。
③血液検査

検査指標として以下の項目を検査する必要があります。
| 肝障害 | (総ビリルビン・AST・ALT) |
| 腎障害 | (BUN・Cre・ナトリウム含む各種電解質) |
| 血算・凝固機能障害 | (血小板数・PT・APTT・フィブリノーゲン・FDP・Dダイマー) |
| 壊死性筋膜炎 筋組織の壊死の確認 | (クレアチニンキナーゼ) |
| 代謝性アシドーシス |
STSSの治療法

STSSにかかった場合は、抗菌薬を服用する必要があります。また、必要に応じて緊急手術をおこない、病巣を除去したり、集中治療室で全身状態の管理をしなければなりません。
とくに重要なのは、感染源のコントロールです。病原体評価のための検体を採取し、感染範囲を確認したあと、感染源の除去が必要になります。
画像所見から菌の深達度を判定することが難しいため、外科医・整形外科医が試験切開をおこなうことが重要です。また、輸液による蘇生が必要になるケースもあります。
STSSを予防するには?

STSSを防止するためには、傷口の処置や手指衛生、咳エチケットなどを徹底することが大切です。
手洗いをする場合は、流水で手を濡らしたあと、石鹸をつけて手のひらをこすりましょう。また、手の甲や指先、爪の間や指の間も念入りにこすることが大切です。手首も含めて石鹸で入念にこすったら、十分に水で洗い流し、清潔なタオルで拭き取ったあと乾かしましょう。

咳をする場合は、マスクを着用し、口と鼻を覆うことが大切です。もしマスクがない状態で咳をする場合は、ティッシュやハンカチで覆いましょう。いずれもない場合は、袖で口と鼻を覆ってください。最も危険なのは、何も対処せずに咳やくしゃみをすることです。必ずいずれかのアクションを実施し、エチケットを守りましょう。
マスクを着用する場合は、鼻と口を確実に覆った状態でゴム紐を耳にかけ、隙間がないように配慮することが大切です。
STSSは、薬事承認されたワクチンがありません。そのため、日々の生活で予防することが極めて重要です。海外への渡航に関しては、STSSを含む侵襲性A群レンサ球菌感染症が流行している国には行かないことをおすすめします。
STSSは早期発見・早期治療が重要

STSSは発見が遅れれば遅れるほど、重症化します。最悪の場合、感染部位を切断したり、命を落としたりする場合があります。
大切なのは、異変が起きたときに速やかに医療機関を受診し、迅速に検査をすることです。また、日々の生活で手洗い・マスクの着用・咳エチケットを守り、感染予防に努めることも重要です。友人や知人、家族とも協力しながら、STSSを予防し、健康的な生活を送りましょう。
次回は、8月30日(金)深夜24時更新です!

感染症予防には、手洗いや咳エチケットはもちろんですが、免疫力を上げることも大切です。
手軽に免疫力を上げる方法として、「照海(しょうかい)」のツボを紹介します。

足首の内側を見ると骨の出っ張りがあり、内果(ないか)と言います。
この内果の一番高い所から、お親指一本分の幅の下が「照海(しょうかい)」のツボです。
気持ち良い強さで3秒間隔で1分間押しましょう。
(左右1分ずつ)

