


冷えが起こる
メカニズムと血流の関係

秋が深まると、朝晩のひんやりとした空気が身にしみるようになります。手足が冷たい、布団からなかなか抜け出せない…そんな「冷え」を感じること、ありませんか?
冷えはただの不快な症状ではなく、からだのめぐりのサインとも言えます。なぜ冷えるのか、血液(血流)はどのように関与しているかを一緒に見ていきましょう。
外気温と体の防御反応

外が冷たくなると私たちの体には、生きていくために「熱を守ろう」とする仕組みがあります。
寒さを感じると、自律神経(交感神経と副交感神経)が作用し、血管をキュッと縮めて体の中心部に血液を集めようとします。これにより内臓や心臓など、生命維持に重要な部分の温度を守ることができます。
しかしこの反応が強すぎると、手足など末端の血管に血液が届きにくくなり、「冷たい」「冷えた感じがする」と体感されます。
実際、寒いときには体は中心部を優先的に温めようとするため、手足の先端には血液が届きにくくなる、と言われています。
血流の滞りと冷えの深い関係

冷えはただ血管が収縮しているだけではありません。血流が滞ること自体が冷えを促進します。
血液は酸素や栄養を細胞に届け、老廃物を回収する役割を持っています。このめぐりが滞ると、手足や皮膚には十分な熱や成分が届きにくくなります。
また、冷え症の生理学的メカニズムを整理した研究では、末梢(体の抹消部)における血流障害 が冷えを引き起こす要因の一つとされています。閉塞性血管疾患や自律神経調整異常もその背景にあります。
たとえば、自律神経の調整不良が起きると、血管を細くする方向(収縮)への傾きが強くなりがちです。ストレスや不規則な生活習慣がこのバランスを崩す原因となります。
筋肉・基礎代謝との関係

「血流を促すポンプ」として、筋肉はとても大切な役割を担います。
筋肉が動くと、収縮したり伸びたりする動きによって血管を刺激し、血液を押し出すような作用が働きます(筋ポンプ作用)。運動不足や筋肉量の減少があると、この作用が弱くなり、血のめぐりが悪くなってしまいます。
さらに、年齢を重ねると筋肉量そのものが減っていきます。とくに女性や高齢者では、この筋肉量減少が冷えを感じやすくする要因になりえます。基礎代謝(体が生きていくために最低限必要とするエネルギー)も、筋肉量と密接に関わっています。代謝が落ちると発熱量が少なくなり、冷えやすい状態になりやすくなります。
女性ホルモン・生活習慣・血液の質

とくに女性に冷えが多いのは、ホルモンの変化や体の構造も影響しています。
女性ホルモン(エストロゲンなど)は血管や自律神経に影響を及ぼし、ホルモンバランスが乱れると血管反応が鈍くなることがあります。また、貧血や低血圧、血液のドロドロ状態(血液粘度の上昇)は、血液が末端まで十分に流れにくくなる原因になります。ストレス過多や睡眠不足も、自律神経をゆがめて血流を悪化させる要因です。
冷えの感じ方はいろいろ
タイプ別の冷え

冷えにはいくつかタイプがあります。自分の冷えがどのタイプか知ることは、対策を考えるうえで役立ちます。
🧊四肢末端型
手足の先端が冷えるタイプ。血流が届きにくいため起こることが多い。
🧊全身型
体全体が冷える、代謝低下が背景にあることが多い。
🧊下半身型・内臓型
足〜下半身、または内臓部が冷えを感じるタイプ。体の中心が冷えることも。
冷えがどう出るか(手足・腰・お腹の冷えなど)は、その人の体質やライフスタイルと関係しています。
お湯割りでからだポカポカ!
めぐりを整える、寒い季節の健康酒。
秋の夜長におすすめなのが、マムシエキスや高麗人参をはじめとする10数種類の自然のエキスを配合した陶陶酒 銭形印。
本格派の辛口タイプで、お湯割りにすると、香りがふわりと広がり、からだの内側からじんわり温まります。めぐりを意識した毎日の習慣として飲むことをおすすめします。
一日の終わりに、ほっとくつろぐ養生のひとときをどうぞ。

>>次回、けんくら Vol.135は 11月14日(金)深夜24時更新!
「今日から始める温活習慣 無理なく続けて、ぽかぽか体質へ」
をお送りします。

足の裏のほぼ中央、足指を少し曲げたときにできるくぼみにあるツボです。
「湧き出る泉」という名のとおり、体の底からエネルギーをめぐらせるイメージで使われてきました。
冷えや倦怠感、疲れがたまりやすいときに役立ち、足先の血流を促して全身をぽかぽかに導きます。

親指の腹で、体重を少しかけるように5秒押してゆるめるを5回。
朝の目覚めやお風呂上がりなど、温まっているタイミングに行うのがおすすめです。


