


年々猛暑日が増え、熱中症のリスクも高まっています。とくに高齢者や働き盛り世代は、暑さや水分不足を自覚しにくいため注意が必要です。
これまで一般的だった「喉が渇いたら水を飲む」「頭を冷やせば大丈夫」といった対策では不十分であることが、環境省の『熱中症環境保健マニュアル』などの最新研究で明らかになっています。そこで今回は、最新の熱中症対策について詳しく解説します。
水分補給の新常識

「喉が渇いた時には既に遅い」という事実をご存知でしょうか?環境省の『熱中症環境保健マニュアル』によれば、喉の渇きを感じる頃には、すでに軽度の脱水が始まっています。この状態が進行すると、頭痛やめまい、倦怠感、集中力低下といった症状が現れ、日常生活や仕事にも支障をきたします。
とくに、高齢者は、暑さや喉の渇きを感じにくくなる傾向があります。そこで、15分〜30分ごとにコップ1杯(約150〜200ml)の水分を補給する習慣をつけましょう。スマートフォンのリマインダーやタイマーを活用し、定期的に水分補給を意識するのも効果的です。
さらに、身体が暑さを感じる前に水分を摂取する「予防的水分補給」の習慣を身につけることが重要です。とくに屋外での活動やスポーツをする場合、意識的にこまめな水分補給を行いましょう。環境省のマニュアルでは、激しい運動時や高温の環境下では、より頻繁に水分補給を行うことが推奨されています。
また、水分補給の量にも注意が必要です。一度に大量に水を飲むと胃腸に負担がかかり、かえって体調を崩す恐れがあります。そのため、少量ずつこまめに摂取することが理想的です。とくに高齢者や胃腸が弱い方は、一回の摂取量をコップ半分程度に抑え、回数を増やす方法が効果的です。
さらに、飲料の温度も重要で、5〜15℃程度の冷たすぎない温度が最も体内での吸収効率が良いとされています。氷水のような冷たすぎる飲料は胃腸への負担を増やし、逆効果になることもあります。適温の飲料をこまめに摂取することで、効率よく体に水分を補給できます。
大量に汗をかいた時は
塩分も一緒に摂ろう

汗をかくと水分だけでなく塩分(ナトリウム)も失われます。単純に水だけを大量に飲むと、血液中の塩分濃度が下がり、体調を崩す危険性があります。
環境省のマニュアルでも、大量に汗をかいた時は経口補水液やスポーツドリンクが推奨されています。手作り経口補水液も活用できます(水500mlに塩小さじ1/4、砂糖大さじ1)。
しかし、日常的な水分補給には糖分や塩分の摂りすぎに注意しましょう。スポーツドリンクを水で薄めて飲むのも有効ですし、水やお茶で水分補給をとっても良いでしょう。
ミネラル不足にも注意

夏場の汗は、水分だけでなくミネラルも大量に排出します。ミネラル不足になると、筋肉のけいれんや体のだるさを感じやすくなります。経口補水液やミネラル入りの飲料を日常的に摂取し、ミネラルバランスを保つことが大切です。
また、ミネラル不足を予防するために、日常の食事でもミネラルを豊富に含む食材を意識的に摂取しましょう。例えば、海藻類やナッツ類、乳製品などが推奨されます。食生活の工夫で、熱中症リスクをより効果的に軽減できます。
エアコンの正しい使い方

熱中症対策には室内の温度管理も非常に重要です。環境省は室温を28℃程度に保つことを推奨していますが、これはあくまで目安であり、エアコンの設定温度ではありません。
実際の快適な室温を保つためには、エアコンの設定温度を適宜調整し、室温計を利用してこまめに確認することが大切です。
また、エアコンだけに頼らず、扇風機やサーキュレーターを併用して室内の空気を循環させましょう。効率的に冷房効果を高めることができます。
湿度も熱中症リスクを左右するため、50〜60%の湿度を目安に、湿度計を使って適切な湿度を保つよう心がけてください。
エアコンの効率を保つためには、フィルターの定期的な清掃も欠かせません。2週間〜1ヶ月ごとにフィルターを掃除することで、冷房効率が向上し、電気代の節約にもつながります。
さらに、エアコンを使用する際は室内が乾燥しやすくなるため、定期的な換気や加湿器を併用することも推奨されています。これにより、喉や皮膚の乾燥を防ぎ、快適な室内環境を保つことができます。
熱中症予防には、水分とミネラルをこまめに摂取すること、またエアコンや扇風機などを適切に活用して室内環境を整えることが重要です。最新の知識を活かした正しい熱中症対策を行い、安全かつ快適に夏を過ごしましょう。
次回の後編では、具体的な熱中症対策グッズや、暑熱順化などを詳しく解説します。
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>>次回、けんくら Vol.117は 7月11日(金)深夜24時更新!
「最新!熱中症対策<後編>7月からはじめる暑熱順化」をお送りします。

暑さが厳しい夏は、「合谷」をゆっくりとやさしく押すことで、体の熱を適度に調整することが期待できます。
熱を逃がしやすくし、夏の暑さ対策におすすめのツボです。

親指と人差し指の骨が交差する付け根部分、やや人差し指寄りにあります。
反対の手の親指か人差し指で5秒間やさしく押して離すを繰り返しましょう。(左右各5回ずつ)


